走りもさることながら、新型で印象的なのは、使い勝手の大幅な進化である。知れば知るほど、“ここまで手を加えたのか”と感心せずにいられない。
解放感たっぷりの室内空間
多彩なシートアレンジ
新型のボディサイズは全長×全幅×全高4695×1730×1895mm(FF)。全車3ナンバーに拡大された。パッケージングは見直され、ボディ骨格の最適化により、左右のCピラー間距離が従来型比で75mmも拡大したというから相当なレベルだ。1400mmを超える室内高と相まって室内空間は開放感たっぷり。確かに従来型より広く感じる。
レポート車は、ハイブリッドの7名乗り2WD車。2列目のキャプテンシートには、クラス初となるオットマン機構とシートヒーターが採用されていた。
シートアレンジは多彩。持ち前の2列目超ロングスライド機構は、旧型ではいったんシートを横にスライドしなければならなかったが、その必要がなくなった。
3列目シートがワンタッチで跳ね上げられるようになった点も本当に便利だ。シート自体の作りも優秀。これほど薄く軽く仕上げていながら、大きな不満を感じない座り心地が確保されている出来栄えに感心した。
収容性も優秀である。荷室の床下に容量104Lのスペースを用意。高さのある荷物やスーツケースなどを積みたいときに重宝しそうだ。さらに、バックドアを任意の角度で保持できたり、パワーバックドア装着車はスイッチを車体後端の使いやすい位置に配するなど、ユーザーの立場に立った、使いやすさへの工夫は万全である。
後席の乗降性についても、アシストグリップを長くしたほか、パワースライドドア開閉と連動してステップが展開~格納される機構をop設定するなど、子供から高齢者まで誰もが乗り降りしやすいよう配慮されている。
運転席に座ると、まず視界のよさが印象的。ピラーやダッシュ回りの形状にもこだわったことがうかがえる。インテリア全体の質感は大幅に引き上げられている。