1歳児の画面視聴時間と「自閉スペクトラム症」の関連を調査、男女差も写真はイメージです Photo:PIXTA

 男児では、1歳時点でテレビやDVDなどのデジタル画面を見るスクリーンタイムが長いほど、3歳時点で自閉症スペクトラム症(ASD)と診断される確率が高いという研究結果を、山梨大学大学院社会医学講座の久島萌氏らの研究グループが、「JAMA Pediatrics」に1月31日報告した。一方で、女児ではこれらの関連は認められなかったという。

 研究グループは、大規模な出生コホート「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」に参加した母子8万4,030組のデータを用いて、1歳時点のスクリーンタイムと3歳時点でのASDの診断の有無との関連について検討した。スクリーンタイムは、子どもが1歳になった時点で母親に質問票を用いて尋ね、「なし」「1時間未満」「1時間以上2時間未満」「2時間以上4時間未満」「4時間以上」に分類した。また、子どもが3歳になった時点で、母親に質問票を用いてASDと診断されたことがあるかを尋ねた。解析には多変量ロジスティック回帰分析を用いた。