ロシア産ダイヤと金、制裁科すも流入止まらぬ訳Photo:Scott Peterson/gettyimages

 ロシア産の金やダイヤモンドは経済制裁の対象だが、企業や政府による一段の規制強化を行わなければ、依然として米国で販売される可能性があると米議員や業界関係者は指摘する。

 理屈上、ロシア産の金やダイヤの販売は、欧米の制裁によって違法とされている。だが実際には、取り締まるのが難しい世界的な仲買業者のネットワークを通じて、今もロシアの宝石や貴金属が西側市場に流入している可能性が高いと関係者らは言う。

 エリッサ・スロトキン米下院議員(民主、ミシガン州)はロシア産の金の輸入制限強化法案を支持する声明の中で、「ウクライナ全土で実行される残虐行為の資金源として、ロシアが金準備を使えないようにするため」にはさらに厳しい監視が必要だと述べた。

 その主な理由は、加工済みダイヤモンドや完成した宝飾品を中国、インド、トルコといった国々から輸入するケースが多いためだ。そうなると、たとえ原材料がロシア産でも、合法的に米国に持ち込むことが可能になると宝飾品業者は話す。

 ロシアは世界の金供給量の約10分の1、ダイヤモンド供給量の30%を占めている。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、ロシアには約1400億ドル(約18兆円)相当の金の備蓄がある。同国に蓄えられたダイヤモンドの価値は不明だが、同様の規模だと推定されると宝飾品業界のアナリストは言う。