米国では、新型コロナウイルス感染で新たな流行の波が北東部から拡大し、中西部やフロリダ、そしてカリフォルニア州にまで広まっている。背景には感染力が強いとされるオミクロン変異株の派生型「BA.2」があるものの、新規感染者数がどこまで重要視されるべきかの試金石となっている。多くの国民の免疫力が高まっていることから感染で入院が必要になる患者は減っているが、連邦政府当局は18日、ホットスポット(感染集中地域)となっている地域の住民に警戒を呼び掛け、追加接種や集会前の感染検査、さらにマスク着用などを通してウイルスの拡大を抑制するべきだと伝えた。米疾病対策センター(CDC)によれば、国内の新規感染者の7日間平均は1日あたり9万4000人を突破。3月後半に感染者数が少なかった時期の4倍近くにまで増加した。感染検査を受けない人や、自宅で検査を受ける人が増えているため、疫学者らは実際の新規感染者数はこの数字を大幅に上回っているとみている。