世界の富豪上位50人の純資産が今年に入って合計5000億ドル(約64兆円)超吹き飛んだ。驚くべき多額の含み損で、スウェーデンの国内総生産(GDP)を上回る規模だ。S&P500種株価指数の構成銘柄の6社を除く時価総額合計よりも大きい。ブルームバーグ・ビリオネア(億万長者)指数によると、上位50人にはイーロン・マスク、ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェットの各氏が含まれており、50人の合計純資産は年初から5月22日までに5630億ドル減少した。米株式市場が下落し、新型コロナウイルス感染拡大が始まってから初めてのベアマーケット(弱気相場)入りとなったことが背景にある。米電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)で世界一の富豪マスク氏の純資産は現在、2010億ドル。同指数によると、同氏が抱える年初来の含み損は691億ドルで、上位50人の中で最大だ。