世界の大半でNFT(非代替性トークン)市場は急落しているが、中国ではNFTは台頭している。デジタルアートへの投資としてではなく、検閲への反撃の手段としてだ。中国では新型コロナウイルスの感染拡大中、インターネット検閲機関がソーシャルメディアからコンテンツを消去する取り組みを強化した。これを受け、ウェブユーザーは画像や動画、音声、ソーシャルメディアの投稿をブロックチェーン(分散型台帳)上に保存して削除を防ぐ方法として、NFTに注目するようになった。4月22日、上海市民の会話や助けを求める声と思われる音声録音が重ねられた「Voices of April(4月の声)」という6分間のビデオクリップが、中国のソーシャルメディア上で一時的に拡散したが、程なく検閲で削除された。