ロシアのウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ戦争は、人道的、経済的困難を広範囲に広げ、世界規模で食料不足が起きようしている。ロシアによるウクライナの港湾封鎖を解除し、同国から食料などを輸出できるようにする戦略を世界は必要としている。それは恐らく、黒海を出る商船を軍艦が護衛することを意味する。ロシア軍はウクライナが自国の港を使用できないようにしている。アゾフ海に面した都市マリウポリは破壊され、現在はロシアの支配下に置かれている。ウクライナは依然としてオデッサを管轄しているが、ロシアの軍艦はこの黒海の港湾都市への商船の出入りを阻止している。その結果、ウクライナで例年生産される穀物が海外市場に届かないとの見通しが強まり、食料不足や価格の上昇などが生じている。米農務省によると、世界のトウモロコシ輸出量の約14%、小麦の10%、大麦の17%は、ウクライナ産で占められている。約50カ国が小麦輸入の少なくとも30%をロシアとウクライナから調達している。
【社説】ウクライナ穀物、封鎖突破の方法は
黒海で商船護衛の必要も
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