制裁下ロシアでエアバッグ不足、便器・映画もロシア政府は自動車部品の不足を受け、エアバッグやABSセンサーが付いていない新車を販売できるように規制を緩和した(写真はモスクワの自動車販売店) Photo: The Wall Street Journal

 ロシアでは現在、エアバッグやアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)の付いていない新車を販売することが許されている。便器や流し台も不足している。映画館で上映されている数少ないハリウッド映画の一つは、9年前にヒットした「ウルフ・オブ・ウォールストリート」だ。

 西側諸国の制裁がロシアの消費者に打撃を与え始める中、在庫は底をつきつつある。企業や消費者は、価格が7倍に跳ね上がった自動車部品など希少な製品を購入したり、古い映画や品質の劣る代替品で済ませたりしている。

 状況はさらに悪化しそうだ。幾つかの空港によると、旅客機の乗客や荷物を検査する機器の使用期限が近づいている。空港ではこれらの機器を使い続けるか、乗客を手作業で検査することになる。一方、店舗では便器・水栓・洗面台などの在庫がなくなりつつあり、価格が急騰している。