「仕事がおもしろくない」「上司にうんざり」「もう会社を辞めたい!」
そんな思いが少しでもあるなら参考にしたいのが、92歳にして、現役総務課長としてバリバリ働いている玉置泰子さんの著書『92歳 総務課長の教え』だ。
ベストセラー作家・本田健氏も絶賛する泰子さんの教えは、新入社員からベテラン社員まで即役立つ、説得力あふれる教訓が満載。「世界最高齢の総務部員」として、ギネス世界記録に認定された泰子さんが、長く幸せに働く63の秘訣を手とり足とり教えてくれる。
※本稿は、『92歳 総務課長の教え』より一部を抜粋・編集したものです。
風通しをよくする些細な習慣
挨拶は掃除と並ぶ凡事徹底の筆頭であり、コミュニケーションの基礎です。お客様には挨拶がきちんとできるのに、職場内だと満足に挨拶ができない人もいます。朝の「おはようございます」、夕方の「お疲れさまでした」を気軽に明るく交わせる職場でありたいものです。
明るく挨拶が飛び交う職場には、規律と一体感と適度な緊張感が入り交じり、それでいて、なんでも自由に話せる風通しのよさがあります。なんでも自由に話せる雰囲気があれば、会話を交わすうちにお互いが刺激を受けますし、すべてがガラス張りになりやすいので、新たなアイデアも仕事上のミスもオープンになって、情報共有も自然と進みます。
また、上司もベテランの域に達すると、部下の挨拶の声の調子から、「今日は声が小さくて元気がないな」とか「忙しくて無理をしているのかな」などとコンディションを把握できるようになってきます。
上司や先輩が率先して挨拶をする
コロナ禍以降、社内でもマスクをつけたままで働くのが、すっかり当たり前になりました。また、感染拡大を予防するために、会話も必要最小限にとどめるように求められています。それは働きやすい職場づくりという観点ではマイナスですから、マスクを外して会話を交わせる日常が早く戻ってきてほしいものです。マスク越しに目と目を合わせて軽く会釈するだけでも立派な挨拶ですが、そこに小声でもいいので「おはようございます」といったワンフレーズをつけ加えてみてください。
職場に挨拶の声が足りないと感じたら、上司や先輩から率先して挨拶をしましょう。上司が模範を示せば、職場全体に挨拶の習慣が広がります。「挨拶をしよう」と耳にタコができるまでくり返しいうよりも、上司が毎日明るく挨拶をしている姿を見せたほうが、断然効果的です。
上司がロクに挨拶もしないのに、「いつでも相談にのるよ」といっても、なんの説得力もありません。上司から部下に「おはようございます」と声をかけ続けていれば、部下は自分のことを気にかけてくれていると信頼しますから、積極的に「ほうれんそう」してくれるようになると思います。
※本稿は、『92歳 総務課長の教え』より一部を抜粋・編集したものです。