今年、金利の上昇に直面して米国の株価は下落している。だがインフレ率が下がる兆しはほとんどなく、多くの投資家は企業業績が次の株価下落要因になる可能性があると懸念している。米連邦準備制度理事会(FRB)は大幅に上昇したインフレ率を押し下げるために積極的な利上げに着手し、2022年のS&P500種株価指数は年初来18%安と、1962年以来の低調なスタートとなった。急速な金融引き締め策は、年初に高水準だった株価を圧迫しており、相場を立て直すには企業業績の伸びが重要な柱となっている。だがこのところ、利益の伸びの持続性が疑問視され、これが株価の見通しをさらに暗いものにしている。小売りチェーン大手ターゲットやマイクロソフトなどさまざまな企業が業績は予想を下回ると警鐘を鳴らし、アナリストはさまざまな業界の業績見通しを下方修正している。4-6月期の決算発表が始まる7月になれば投資家はさらにはっきりした状況を把握できる。