変化が激しく先行き不透明の時代には、私たち一人ひとりの働き方にもバージョンアップが求められる。必要なのは、答えのない時代に、素早く成果を出す仕事のやり方。それがアジャイル仕事術だ。『超速で成果を出す アジャイル仕事術』（ダイヤモンド社、6月29日発売）は、経営共創基盤グループ会長 冨山和彦氏、『地頭力を鍛える』著者 細谷 功氏の2人がW推薦する注目の書。著者は、経営共創基盤（IGPI）共同経営者（パートナー）で、IGPIシンガポール取締役CEOを務める坂田幸樹氏だ。業界という壁がこわれ、ルーチン業務が減り、プロジェクト単位の仕事が圧倒的に増えていく時代。これからは、組織に依存するのではなく、一人ひとりが自立（自律）した真のプロフェッショナルにならざるを得ない。本連載では、そのために必要なマインド・スキル・働き方について、同書の中から抜粋してお届けする。
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いま起きている、5つの変化
今回は、いま起きている5つの変化について解説します。「なぜいま、アジャイル仕事術なのか？」を考えてみましょう。
これまで、プロ経営者や経営コンサルタント、弁護士、会計士などの専門職についている人材はプロフェッショナルと呼ばれてきました。ドラッカーが『プロフェッショナルの条件』を上梓したのは2000年のことですが、それから20年を経てビジネスのグローバル化とデジタル化が大きく進行し、私たちを取り巻く環境と働き方は大きく変わりました。
プロフェショナル2.0の時代
これまでのプロフェッショナルは、与えられた場で最高の結果を出すことが求められました。
それに対して、これからのプロフェッショナルは、自ら場を設定して、その中で最高の成果を出すことが求められます。ここでは、前者をプロフェッショナル1.0、後者をプロフェッショナル2.0として解説していきます。
プロフェッショナル1.0は限られた職種にのみ求められる働き方でしたが、プロフェッショナル2.0はすべてのビジネスパーソンが自らの人生を設計して成果を出していくために必要とされる働き方です。そして、それを実現するために必要なのが、アジャイル仕事術です。
それでは、20年前と現代の環境の違いを、それぞれ「プロフェッショナル1.0の時代」と「プロフェッショナル2.0の時代」として比較してみましょう。
下図のように、プロフェッショナル1.0とプロフェッショナル2.0の時代の違いは、大きく5つあります。
