アップルが金融に本腰、「後払い」勝算はPhoto:Justin Sullivan/gettyimages

 米アップルは3年前、金融大手ゴールドマン・サックスと提携し、モバイル決済「アップルペイ」とクレジットカードの導入を通じて、用心深く金融サービスに参入した。ここにきて金融に本腰を入れる構えだ。

 アップルは年内に後払いサービス「BNPL(バイ・ナウ・ペイ・レイター)」を米国で開始する。ユーザーはアップルペイを使って2週間おきの4回払いが可能になる。アップルはローンを引き受け、自ら資金を提供することになり、借り手が返済できなければ損失を吸収する必要が生じる。新たな決済サービス「アップルペイ・レイター」の提供に向けて、子会社が大半の州で貸し出し認可を取得した。

 テクノロジー大手はかねて、顧客との関係深化の手だてとして金融サービスに注目してきた。だが、与信管理や金融商品に絡む複雑な規制への対応は、銀行やフィンテック企業に任せることが多かった。