マレリの再建計画が判明も
業績復活は前途多難
自動車部品メーカーの大手の「マレリホールディングス(マレリ)」が、業績悪化によって私的整理の一つである事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)制度を申請してから3カ月が経過した。親会社である米投資ファンドのKKRを支援企業として、6月中の再建計画同意を目指しているが、その道のりは遠い。
マレリは、日産自動車系列のサプライヤーである旧カルソニックカンセイが、2019年に欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の部品部門だったマニエッティ・マレリを買収統合して誕生した。
鳴り物入りのメガサプライヤーとしてスタートを切ったが、コロナ禍や半導体不足による完成車メーカー(OEM)の減産が続く中で、合併によるスケールメリットを生かせず、むしろ売上高1兆円を超える規模が重荷となってのしかかった。