マイク・ウォッシュバーンさん(35)が行っていた暗号資産(仮想通貨)投資は、勝ち組かのように思われた。数カ月前までは。  今では、とにかく資金が戻ってくることだけを願っている。  ミネソタ州オトシーゴー在住の配管工であるウォッシュバーンさんは、暗号資産のレンディング(貸出業)を手掛けるセルシウス・ネットワークの口座に10万ドル(約1300万円)を入れていた。最近になってパートナーを亡くした彼は、子ども二人と両親の家に戻ったが、貯金で新たに家を買う計画だった。セルシウスは通常の銀行預金よりも高い利回りを提供しており、仮想通貨の世界ではよく知られた存在だった。