マイク・ウォッシュバーンさん(35)が行っていた暗号資産(仮想通貨)投資は、勝ち組かのように思われた。数カ月前までは。今では、とにかく資金が戻ってくることだけを願っている。ミネソタ州オトシーゴー在住の配管工であるウォッシュバーンさんは、暗号資産のレンディング(貸出業)を手掛けるセルシウス・ネットワークの口座に10万ドル(約1300万円)を入れていた。最近になってパートナーを亡くした彼は、子ども二人と両親の家に戻ったが、貯金で新たに家を買う計画だった。セルシウスは通常の銀行預金よりも高い利回りを提供しており、仮想通貨の世界ではよく知られた存在だった。ところが、セルシウスは12日夜、突如として預金引き出しを停止すると通告。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は14日、同社が悪化する財務問題に対処するため、事業再編を専門とする法律事務所を雇ったと報じた。
仮想通貨の深まる危機、セルシウス崩壊の衝撃
「銀行の代わりになる安全な選択肢」が売り文句だった
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