ロシアがウクライナ南部の都市ベルジャンスクを占拠した数日後、ウクライナ国旗を持った住民が中心部の広場に集まり、愛国的な歌を歌いながら、ロシア兵に帰れと言い放っていた。デモは日に日に大きくなった。程なく、ロシア軍がデモ弾圧に乗り出した。強要や脅し、プロパガンダ、暴力でベルジャンスクの抵抗を抑え込み、支配を固める取り組みの一環だ。ベルジャンスクをはじめロシア軍の制圧下にある都市の運命は、ロシア軍がウクライナ南部の支配をどれだけ維持できるかにかかっている。ウクライナ軍はすでに南部で反撃を開始した。ウクライナ当局によると、ロシアが自国のパスポートの発給や通貨ルーブルの導入、次年度向けの新たな教科書の配布を着々と進めているのは、ウクライナの国家を消し去り、ロシアへの忠誠心を植え付けるためだという。