米国株の不安定な動きが続く中、多くの投資家は株価の下落がどこまで続くのか不安に感じている。過去の歴史を参考にするとすれば、下げ相場はまだ始まったばかりかもしれない。投資家はしばしば、株価下落の責任を米連邦準備制度理事会(FRB)に押しつけてきた。だが、FRBは市場の反転にも手を貸している場合が多い。ゴールドマン・サックス・グループのグローバル市場ストラテジスト、ビッキー・チャン氏の調査によると、1950年以降にSP500種指数が15%以上下落した場面は17回あったが、そのうち11回は、FRBが再び金融緩和に転じたタイミングで株価が底打ちしている。株価の反転をそこまで待つのはつらいことかもしれない。SP500種指数は年初から23%下落し、1932年以来最悪のパフォーマンスとなっている。先週は5.8%下落し、週間ベースで新型コロナウイルス流行の打撃を受けた2020年3月以来の大幅な下げを演じた。