ウクライナの農家は昨年収穫した穀物や種子をなかなか輸出できずにいる。そのため今年の収穫物を貯蔵するスペースが見つからない状況だ。ウクライナの黒海に面した港がロシアとの戦争で封鎖され、大量に取れた穀物や種子の多くを輸出する手だてが失われた。当局者は出荷量が通常の3分の1程度にとどまると予測する。このボトルネックのため、通常は新たな収穫物を見越して今ごろ空になっているはずの倉庫やサイロに、まだ数百万トンの穀物や大豆、油糧種子が残っている。今年の収穫シーズンはすでに始まっており、来月には最盛期を迎える。ウクライナ政府の試算では、追加で1000万~1500万トンの穀物貯蔵スペースが必要だという。それは今年の予想収穫高の約24%に相当する。