フランスの政治制度は大統領に権力を持たせるように設計されており、エマニュエル・マクロン大統領は1期目の5年間にわたり圧倒的な権限を満喫した。だが先週末の議会選挙の結果、2期目ははるかに複雑なものになることが確実になった。  マクロン氏は4月に楽々と再選を決めたが、19日の国民議会(下院)決選投票では与党連合が過半数を失った。同氏が率いる中道の「共和国前進」を中心とする連立与党の獲得議席数は245で、過半数ラインである289を大きく下回り、2017年の選挙で得た350から激減した。