直接会うことが減り、オンラインでのやりとりが増えてきた今「手書き」文字は「個性」や「人柄」に触れられる数少ないツールとしてビジネスでの大きな武器となります。とはいえ、忙しいビジネスパーソンが字のおけいこに費やせる時間はさほどありません。そんな方に向けた新発想の美文字本が『簡単ルールで 突然、美文字が書ける』。字が苦手な人を長年指導してきた著者・萩原季実子さんが「字がうまく書けない理由」を研究し、少し変えるだけで飛躍的に字がうまく見えるポイントだけをルール化した本で、練習なしでも、誰でも、自分史上最高の「美文字」が書けるようになると話題です。この連載では、本書より抜粋しながら美文字のコツを紹介いたします。

【やってみよう】字がヘタな原因が分かる3つのテスト

小指に力が入りすぎていないかのチェック

 以前の連載で、字の苦手は人は、こぶしを握りしめるようにペンを持っていることが多いとお話しました。

 特に重要なのが小指です。正しい持ち方のつもりでも、無意識のうちに小指にギュッと力が入ってしまっている人が多いのです。小指を握ると、指の可動域が狭まってしまいます。ただでさえ、普段から字を書く習慣がない方は指の力が弱くなっていることも多いので、可動域が狭く指の力も弱いと、そもそも字がうまく書けません。

 それを、簡単にチェックできるテストを用意しました。

 上の図のように、ボールペンで、5センチ以上の縦線と横線を、なるべくまっすぐになるように書いてみてください。

 もし、曲がってしまったり、ジグザグになってしまったり、一気にスムーズに書けないようであれば、小指に力が入りすぎていて指の可動域が狭まっている可能性があります。小指を開くことを意識して、何度も書いてみましょう。そのうちに感覚がつかめてくるはずです。

ひらがなが苦手な人はこのトレーニングを

【やってみよう】字がヘタな原因が分かる3つのテスト

 直線が書けるようになったら、今度は直径5センチ以上の円を書いてみましょう。

 手首は固定して、小指を握った状態からスタートし、だんだん小指を開きながら滑らかに円を書き、最後はまた小指を閉じていきます。小指の開閉がスムーズにできないと、なかなかきれいな円が書けません。できない人は、小指を意識しながら、何回も書いてみましょう。円がきれいに書けると、ひらがなの曲線もうまく書けるようになり、各段に美文字度がアップします。

*本記事は、「簡単ルールで突然、美文字が書ける」から、抜粋・編集しています。