米オンライン証券会社ロビンフッド・マーケッツほど、過去2年の市場の狂乱を体現している企業はないだろう。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)当初に投資革命を引き起こし、数十年ぶりにトレーディングをクールなものへと変えた。アプリの使いやすいインターフェースは、何百万人もの米国人を株やオプション、暗号資産(仮想通貨)の売買に夢中にさせた。猛烈な強気相場が、多くの投資初心者の取引を勝利に導いた。顧客にとっての好機は、ロビンフッドにとっての好機でもあった。顧客の取引が増えれば増えるほど、ロビンフッドの収入も増えた。昨夏までには、入金済みの口座数が2200万以上に達し、全米各地にオフィスを構え、新規株式公開(IPO)を準備していた。