【シンガポール】米半導体受託生産(ファウンドリー)大手グローバルファウンドリーズの「ファブ7」では、ビー、シュー、ブーンという音が鳴り響いている。スマートフォンや自動車用の半導体チップを製造するロボットアームなどの機械が発する音だ。ここは、同社の最先端の工場の一つで、350以上ある製造工程のうち人間を必要とする工程はほとんどない。  このような工場を誘致することで、シンガポールは富裕国には珍しく製造業の低迷を反転させた。世界銀行の統計によると、国内総生産(GDP)に占める製造業の割合は2005年の27%から2013年には18%に低下し、この都市国家は産業の衰退に直面した。