ウクライナでの紛争が北大西洋条約機構(NATO)が保有する軍装備の近代化を加速させている。それにより、ロシアに対する攻撃力が確実に強化されつつあり、侵攻による意図せぬ影響が広がってきた。旧東側のNATO加盟国は、ウクライナが現在保有する兵器に近い旧ソ連時代の武器を同国に供与している。その結果、各国の軍装備が数カ月前には考えられなかったような規模で刷新されている。NATOの支援を得て、ウクライナに提供した兵器の代わりに最新鋭の兵器を導入しているためだ。NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は「ウクライナでの戦争の余波で、旧ソ連時代のものから最新鋭の軍装備への移行が急ピッチで進行している」と述べる。