キャッシュ第一主義
――わかりやすいから。たしかにそれはありますよ。
山田:でも、これからの時代、さらに不確実性は高まります。そんな時代は、わかりにくい、利益を重視する姿勢が大切です。
――なぜですか?
山田:「経営は現金に始まり現金に終わる」からです。
会社にとって一番大事なのは何か? といえば、キャッシュ、つまり現金です。
現金は利益からつくられます。
会社の中には、売上が上がっても利益が出ない商品・サービスはごまんとある。
利益が出ないとキャッシュがつくれない。
だからこそ、経営者はわかりやすい売上に目を奪われることなく、わかりにくい利益への着眼点がとても重要になるのです。
でも、わかりにくい利益を指標にすると、すごい面倒くさい作業が必要になります。
ここは経営者にとって本当に正念場です。
ただ、この面倒な利益計算をすることでしか利益は増えません。
今、ネット上でも少しずつ利益計算をする便利なソフトが出始めています。
デジタル環境の進歩を考えると、売上評価基準から利益評価基準に変えるタイミングが刻々と迫ってきています。