欧州連合(EU)とロシアの間で新たな火種が浮上した。リトアニアが西側の対ロ制裁の一環として、国境を接するロシアの飛び地カリーニングラードに制裁を発動したことが引き金で、EUはこれ以上緊張が高まらないよう対応に追われている。ドイツをはじめとする一部のEU諸国は、リトアニアによる制裁の実行がロシアの報復を招くという、危険な展開を懸念する声が上がっている。ロシアからの輸出入品ではなく、ロシア本土とカリーニングラードの交易を標的にすることになるためだという。EU当局者が明らかにした。ロシア側はリトアニアの措置に猛反発している。カリーニングラードは元々、バルト海に面するドイツの港湾都市だったが、第2次世界大戦後にロシアに譲渡された。北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるリトアニアとポーラントに挟まれており、ロシア本土とは直接つながっていない。