半導体メーカーにとって厳しい夏になりそうだ。米半導体大手インテルのデビッド・ジンスナー最高財務責任者(CFO)は6月上旬の投資家会議で、「現時点の状況は、4-6月期が始まる前に予想していたよりもはるかに悪い」と述べ、この夏に直面するであろう苦境を示唆した。これに続き、半導体メーカーの米マイクロン・テクノロジーも6月30日、半導体需要が3-5月期(2022年第3四半期)末にかけて「大幅に減少」したと明らかにし、インテルと同じ懸念を抱えながら上半期を終了した。現在のところ、そうした懸念を数値で示しているのはマイクロンだけだ。同社が発表した6-8月期(第4四半期)の売上高予想は約72億ドル。ウォール街の予想を21%下回るうえ、前年同期比で減収となるのは同社にとって2年以上ぶりのこと。マイクロンは低調な売上高予想の主な原因として、パソコン(PC)・スマートフォン市場の低迷を挙げた。従来予想では2022年通期のPC売上高が前年比でほぼ横ばい、スマホ売上高は前年比で1桁台半ばの伸びを見込んでいたが、現時点ではPC・スマホ市場ともに減収を予想している。