米国が供与したハイテクロケット砲システムがウクライナ東部の前線に届き始めた。ウクライナ軍将校によると、新兵器投入で、ロシア軍との激しい砲撃戦のパワーバランスに変化が生じている。ウクライナ軍のバレンティン・コバル中尉にとって腹立たしいことに、ここからそう遠くないところにあるロシア軍の指揮所は1カ月以上、ソ連時代の火砲を装備するウクライナ砲兵隊の射程外だった。しかし先月末に高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」1基が届くと状況が変わった。コバル中尉率いる砲兵隊は夜陰に紛れて、トラックに搭載されたハイマースを発射位置に移動させ、座標を入力して発射ボタンを押した。中尉によれば、重さ約90キロのロケット弾6発がロシア軍基地を襲い、大部分を破壊したという。中尉は現在、ハイマース2基を指揮している。
米供与の高機動ロケット砲、ウクライナ反撃支援
過酷な消耗戦でロシア撃破の頼みの綱
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