暗号資産(仮想通貨)融資を手掛けるボールド(Vauld)は4日、入出金や取引を停止した。不安定な市況や主要な事業パートナーの財務上の問題を理由に挙げた。シンガポールを拠点とするボールドには、米著名投資家のピーター・ティール氏や米暗号資産取引所コインベース・グローバルの関連企業が出資している。ボールドによると、過去3週間でユーザーの出金額が2億ドル(約272億円)近くに上ったことを受け、事業停止を決めた。5月に暗号資産の価格が急落してからトレーダーの間に不安が広がり、その影響はデジタル資産業界全体に波及している。1日には暗号資産ブローカーのボイジャー・デジタルが取引などのサービスを一時停止した。ボールドは事業再編を含めたあらゆる選択肢を検討するため、財務・法務の専門家と連絡を取っているという。6月には従業員の30%削減や幹部報酬半減などの措置を明らかにしていた。
暗号資産融資のボールドも入出金停止 ティール氏支援企業
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