われわれは悪いジェンダー専門家の時代に生きている。ボリス・ジョンソン英首相が混乱を助長した。先月下旬に開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)と北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の間に、ジョンソン氏はドイツのメディアに対し、次のような知見を披露した。「もしプーチン氏が女性だったら――もちろん違うが――もしそうだったら、こんなクレージーでマッチョな侵略と暴力の戦争に乗り出したとは思えない。有害な男らしさを示す絶好の例が必要なら、彼がウクライナで行っていることを見ればいい」この発言がキャリア政治家による反射的で不誠実な迎合だったことを願う。ジョンソン氏らG7首脳がこのナンセンスを実際に信じているとすれば、西側諸国は見かけ以上に大きな問題に直面していることになる。