ロシアが欧州への天然ガス供給を削減する中、域内のエネルギー集約型産業は優先的なガスの割り当てを当局に先を争って要求している。肥料メーカーは食糧の安定調達には肥料が欠かせないと強調し、ガスは原料・エネルギー源の両面で必要だと述べている。化学薬品メーカーは工場の稼働を停止すれば甚大なコストを伴うと主張。アルミニウム生産企業は短期間の供給制限ですら、設備の損壊を招きかねないと訴えている。ロシアは先月、主要パイプライン経由の供給を想定以上に絞り始めた。技術的な問題が原因と説明しているが、欧州の指導者はウラジーミル・プーチン露大統領がガスを武器に使っていると非難している。欧州はロシア産ガスからの依存脱却を目指しているが、実現するのは数年先とみられ、ロシアはなお欧州にとって主要供給国だ。