感じのいい人は、この「ひと言」で好かれる写真はイメージです Photo:PIXTA

相手に寄り添ったひと言さえあれば、その言葉は相手の心に必ず響きます。コミュニケーション・アドバイザーとして企業研修等で活躍する森優子氏の新著『感じのいい人は、この「ひと言」で好かれる』からの一部抜粋で、ちょっとした「ひと言」をプラスして、気持ちが伝わる言葉に変えるコツをご紹介していきます。

いまちょっと無理
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いまちょっと無理。
手が空いたら声かけるね

 今度も、断りかたのお話です。上司や先輩は、できれば部下や後輩からの質問にはいつでも快く応えたいと思っています。ですが、やることだらけのときには心に余裕がなくて、「いまちょっと無理」と冷たい返事をしてしまうこともあるでしょう。

 リクルートでも、時々耳に飛び込んできた言葉です。私も上司に言われたことがあります。一瞬、突き放されたように感じる言葉ですが、日頃の円滑なコミュニケーションのおかげで、「あ、上司はいま余裕がないだけなんだ」と思うことができました。

 ですが、新入社員やキャリアの浅い人だったらどうでしょう。いくら風通しのよい職場でも、いきなり上司から「いまちょっと無理」と言われたらグサッときてしまいますよね。そこで登場するのが、新人を育てるのが得意な上司です。育成上手な上司のチームにはキャリアの浅い人が集まっていました。「いまよろしいですか?」と声をかける新人に対して、「いまちょっと無理だから、手が空いたら声かけるね」と優しい言葉を添えていました。

 このように言われたら、安心して上司からの声かけを待つことができます。手が離せないときは一度断りつつも、バサッと切ってしまうのではなく次に繋がるようなひと言を添えましょう。