nissan日産の内田誠社長は長年続いたルノー支配の構造を転換することができるか Photo:Bloomberg/gettyimages

日産の株主総会
ルノーとの契約開示が焦点に

 前期(2021年3月期)決算で3期ぶりの最終黒字となった日産自動車。6月28日に開催された定時株主総会は、3期ぶりの復配もあり議長の内田誠社長の表情にもゆとりが見られ、16人の質問者に丁寧に答えて2時間弱(1時間51分)で終了した。

 その中で注目されたのが、昨年に引き続いて株主提案で議題となった仏ルノーとの提携の根幹となる「改定アライアンス基本契約(RAMA)」の内容開示問題だ。

 RAMAは、ルノーが日産の経営に参画を決めた1999年3月の「アライアンス及び資本参加契約(AEPA)」を前身とし、2002年3月に改定されて締結したものだ。その後、第3次(2015年12月)までの改定を経て資本の論理を超えてルノー・日産の関係に影響を及ぼしてきた。