コロナワクチン,米FDAが新ワクチン製造を要求、オミクロン株「BA.4・BA.5」が焦点写真はイメージです Photo:123RF

 米食品医薬品局(FDA)は6月30日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの製造メーカーに対し、オミクロン株のBA.4およびBA.5系統を標的に加えた新たなブースター接種用のワクチンの製造を求める声明を発表した。感染力の強いBA.4とBA.5は現在、米国の新規感染例の半数以上を占めている。

 FDAのこの声明は、6月28日に開かれたCOVID-19ワクチンに関する独立諮問委員会での討論を受けて発表された。同委員会では、2022年の秋から開始されるブースター接種用のワクチンにオミクロン株の要素を含めることに対し、大多数の委員が賛同の意を示したという。FDAは、この投票結果と、現在入手可能な最良の科学的エビデンスを踏まえた上で、ワクチンの製造メーカーに、現在のワクチンにBA.4およびBA.5のスパイクタンパク質の要素を加えたワクチンを開発するよう求めたと説明している。

 ただし、FDAはプライマリーシリーズ用のワクチンの変更は求めていない。FDAはその理由を、FDAが認可したプライマリーシリーズのワクチン接種は、市中に循環している新型コロナウイルス変異株への感染による重症化を防ぐための土台となるものだからだと説明している。