中国共産党はまたしても歴史を葬り去ろうとしている。利益を懐に入れ、非人道的な行為を隠蔽(いんぺい)するためだ。それ以外に、私の故郷の村を含む27もの村を水没させるダムの建設計画をいかに説明すればよいのか。これほど大規模な公共事業の建造物を作る明らかな必要性がないのに。しばらく前、私の故郷である東施古村の人々は、中国政府が近くに巨大な貯水池を建設する案を検討しているらしいと知らせてきた。詳細は不明だったが、測量技師らが間もなく土地に杭(くい)を立て始めた。何が起きるのか、それがいつなのか、誰ひとり知らなかった。今年の春、山東省の蒙河沿いに住む村民らは、当局の通知書を受け取った。2ページの文書で彼らが知らされたのは、この計画案が広さ2万8000ヘクタール、およそ50キロメートル×65キロメートルの範囲に及ぶことだった。そのダムは、臨沂市の北側を東向きに流れ、より大きな沂河に注ぎ込む穏やかな支流に沿った2ダース以上の村々を飲み込むことになる。通知書によると、4400世帯余り、1万3000人を超える住民が退去を迫られ(実際の数字ははるかに多い可能性がある)、二つの主要な道路も水没する予定だ。