欧州を旅行する米国人にとって、ユーロ安はぜいたくするための許可証になっている。欧州の単一通貨ユーロの対ドル相場は先週、一時1ユーロ=1ドルの「パリティ(等価)」を割り込み、2002年以来の最低水準を付けた。ユーロの対ドル相場は過去1年間で15%下落している。ウクライナでの戦争やその他の問題が欧州のエネルギー供給や経済に悪影響を及ぼす中、投資家にとってパリティ割れは数カ月にわたるユーロ下落における節目となった。一方で欧州大陸を旅行する米国人は、ユーロ安とドル高を受けて買い物ざんまいを楽しんでいる。米国からの観光客の多くは、ぜいたく品、高級ワイン、高級ホテルにお金をかけている。節約効果が出ることを当て込んで、再び海外旅行をすることを計画している人たちもいる。ドル高は欧州でのコスト上昇を一部相殺することから、欧州旅行は米国人にとってインフレ高進からのつかの間の息抜きとなる。
ドル高ユーロ安の欧州、米国人観光客が散財
ぜいたく品や高級ワインなど購入、年内に再訪計画も
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