ナンシー・ペロシ氏は来月、米下院議長として25年ぶりに台湾を訪問するかもしれない。訪問が実現すれば、この民主主義体制に対する米国の支持を示す重要な機会になる。またペロシ氏は訪問を通じて、台湾にはより強固な防衛が必要だと気付くかもしれない。ペロシ氏の台湾訪問は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じたもので、ペロシ氏の事務所はこれを確認していないが、中国は憤慨している。中国外務省の趙立堅副報道局長は19日、ペロシ氏が台湾を訪問すれば、「中米関係の政治的基盤に深刻な悪影響をもたらす」と述べた上で、「中国は、主権と領土の一体性を守るために強力かつ断固とした措置を取る」と警告した。バイデン政権が3月に元政府高官らで構成する代表団を台湾に派遣した際や、トランプ前政権下でキース・クラック国務次官(当時)やアレックス・アザー厚生長官(同)が台湾を訪問した際にも、中国は同様の反応を示した。それより残念なのは、FTが匿名の3人の消息筋の話として、ホワイトハウス当局者らが「今回の訪問計画に懸念を表明した」と報じていることだ。
【社説】ペロシ米下院議長の訪台、台湾防衛の再認識を
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