京都・祇園祭、3年ぶりの開催を取材して見えた「祭りビジネス」の可能性Photo:PIXTA

3年ぶりに祇園祭が開催
祭りビジネスの未来は?

 コロナ禍で2020年、21年と各地の花火大会や夏祭りが中止を余儀なくされました。足元ではコロナの第7波が猛威を振るっているさなかではあるのですが、3年ぶりに行動制限がない夏休みがやってきています。京都の夏の伝統行事である祇園祭も3年ぶりに開催されています。ちょうど海の日を含む3連休と重なった、祇園祭の前祭を取材してみました。

 祇園祭の歴史は、今から1150年前の貞観年間までさかのぼります。当時、疫病、富士山の噴火、大地震が続いたことで、それらを鎮める目的で朝廷が全国66カ国と、同じ数の66本の矛(ほこ)を立てたことに由来します。それを、室町時代に裕福な町衆がそれぞれ趣向を凝らした山鉾(やまぼこ、やまほこ)へと発展させ、前祭、後祭の期間、合計で33基の山鉾が四条河原町界隈を巡行するのが祭りの一番の見どころとなっています。

 私が観覧したのは前祭の3日間、山鉾を飾り付け宝物を公開する夜の宵々山、宵山と、日曜日の午前中、23基の山鉾が京都の中心部を練り歩く山鉾巡行です。