米国家安全保障当局の出身者らで構成するグループが、衛星画像など公開情報を分析して事実を明らかにする「オープンソース・インテリジェンス(OSINT)」を推進するプロ組織を設立した。OSINTは目下、ウクライナにおけるロシア軍の動きを分析および追跡する上で、西側諸国に大きく貢献している。ソーシャルメディアの投稿や衛星画像、スマートフォンのデータといったOSINTは、伝統的なスパイ行為に肩を並べる有益な機密情報を提供できるが、ルール整備はほぼ手つかずだ。だが、国家安全保障を支える諜報(ちょうほう)活動において、OSINTは長年、従来のスパイ活動ほど重視されてこなかった。このたび創設された非営利組織「オープンソース・インテリジェンス財団」はこうした状況を変えることを目指している。同財団は諜報機関との協議の上で設立されたが、正式な関係は持っていない。