英語学習「毎日90分×3カ月」を週3出張の多忙人が続けられた仕組みとは英語学習は、たとえ試験対策であっても気持ち次第で確実に外の世界とつながる(22年7月、NYにて著者撮影)

シャープが、2023年から社内公用語を英語にすると発表した。これまでもいくつかの企業で同じような動きがあり、いつ自分の会社でも同じ決断がされるか分からないと戦々恐々としている人もいるかもしれない。そこで、ビジネスにおける英語使用に備えて多忙なビジネスパーソンがいかにして時間を捻出し、英語を学んでいるのか、2回にわたり、英語を学ぶそれぞれの理由と、そして具体的な学習の秘訣をお伝えする。(大人の英語習得法リサーチャー 高野美穂)

英語の勉強に挫折する人が大半
学び続けられるビジネスパーソンとは?

 これまでビジネスパーソンの英語学習というと、もともと英語が好きで学生時代から継続している人や、すぐ先に会社選抜の海外MBA留学や海外赴任が決まっているようなケースが多かった。

 しかし今、すぐ目の前に必要性がなくとも自らの選択肢を広げるため、ツールとしての英語を本気で身に付けようという「ビジネスパーソン×英語学習」における新たな潮流がみられる。社会人の中でもとりわけ忙しい部類の人たちに、この傾向が顕著だ。

 オンライン英会話サービス・DMM英会話の調査では、英語学習の挫折率は84.7%との結果が出ている。毎日の仕事、家事、育児、介護などがある中で、英語の学習を続けるのは簡単なことではない。

 現代のビジネスパーソンは、どんな動機で、どのようにして英語学習のモチベーションを保ち、継続的に勉強時間を確保し成果を上げているのか。

 今、英語習得のために努力を続けている第一線のビジネスパーソンに密着した。