イオンPhoto:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4〜6月度の総合スーパー編だ。

イオン、ヨーカ堂、ドン・キホーテ…
総合スーパーを取り巻く「不穏な空気」とは?

総合スーパーの主要5社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯イオンリテール(イオン)の既存店売上高
 4月度:前年同月比101.8%(1.8%増)
 5月度:同102.2%(2.2%増)
 6月度:同99.2%(0.8%減)

◯イトーヨーカ堂(セブン&アイ・ホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 4月度:前年同月比103.5%(3.5%増)
 5月度:同103.6%(3.6%増)
 6月度:同99.8%(0.2%減)

◯ドン・キホーテ(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
 4月度:前年同月比103.0%(3.0%増)
 5月度:同100.5%(0.5%増)
 6月度:同104.6%(4.6%増)

◯ユニー(パン・パシフィック・インターナショナルHD)の既存店売上高
 4月度:前年同月比99.6%(0.4%減)
 5月度:同98.1%(1.9%減)
 6月度:同95.9%(4.1%減)

◯イズミの既存店売上高
 4月度:前年同月比104.0%(4.0%増)
 5月度:同111.7%(11.7%増)
 6月度:同101.3%(1.3%増)

 2022年6月の月次業績データにおいて、ドン・キホーテとイズミが前年実績を上回った。一方で、イオンリテール、イトーヨーカ堂、ユニーが前年実績を割り、90%台となっている。

 しかし、これを見て「ドン・キホーテとイズミが好調だ」と考えるのは早計だ。

 実は、各社の実績を時系列で分析すると、総合スーパーが直面している見過ごせない「不穏な空気」が見えてくる。