Cockroach movement:
ゴキブリ運動

インドで若者主導の抗議運動が広がる、12年間に及ぶモディ政権の強権手法に終止符?

 12年間にわたってインドで強権政治を続けてきたモディ首相。抗議デモ「ゴキブリ運動(Cockroach movement)」を受けて軌道修正を強いられるのか。

 その兆しは出ている。7月20日には首都ニューデリーでデモ隊が数千人規模に膨れ上がり、催涙ガスや警棒を使う治安当局と衝突。それから5日後、ゴキブリ運動のターゲットにされていたプラダン教育相が辞任を表明せざるを得なくなった。

 モディ政権にとって重要閣僚が政策・行政上の責任を取る形で辞めるのは初めてのことだった。

 ゴキブリ運動とは、5月以降に若者の間で広がった抗議活動のことだ。医学部入学のための全国統一試験(NEET)で試験問題が流出し、200万人以上の受験生が影響を受けたことで、学生らが不満を爆発させた。

 なぜゴキブリ運動と呼ばれるのかというと、インド人活動家アビジート・ディプケ氏(30)がオンライン上で立ち上げた風刺政党「ゴキブリ人民党(CJP)」が受け皿になっているためだ。

 きっかけはインドの最高裁判所長官による侮辱的発言「失業中の若者はゴキブリと同じ」だ。ディプケ氏はこれを逆手に取り、政権与党である「インド人民党(BJP)」に引っ掛けてCJPを党名に選んだ。「政治弾圧(political suppression)されてもゴキブリのようにしぶとく生き残る」という意味合いも込めて。