相手の話を聞きながら、
メモを取るときは要注意

 私の講座である実験をしました。オンラインミーティングの際に、自分が好きな話題を1分間話してもらうのですが、その間、それを聞く相手には、あえてずっと下や横を向いていてもらう、という実験です。

 すると、どんなに自分の好きな話題であっても、話し手は1分も持ちません。

「実験だとわかっていても話すのがつらい」「こちらを向かせたくなる」と、ほとんどの人が感じ、「なぜ聞かないのかと、憎たらしく思えてきた」と言う人さえいました。

 この実験からもわかるように、相手が話している最中に、カメラから目を離すと、全く話を聞いていないように見られてしまいます。

「あなたの話に興味がありません」という印象を与えてしまうのです。

 ですから、オンラインで相手の話を聞きながら、メモを取るときは要注意です。

 対面ならば、下を向いていても資料に目を通したり、話し手の説明をメモしたりしていることは相手にわかりますが、オンラインの場合、画面に映るのは胸から上だけで、手元までは映らないので、メモを取っていることがわかりません。

 ですから相手にしてみれば、ずっとうつむいたまま顔も上げずに、いきなり「はい、わかりました」と言われても、「本当にわかっているのか?」と疑問に思ってしまうのです。

 一生懸命メモをしているのに、相手に「この人は下を向いてばかりで興味がなさそうだから、ほかの人に頼もう」などと思われてしまったら、もったいないことです。

 こんなときも、「メモを取りながら聞かせていただくので、ちょっと目線が外れます。ご了承ください」 と断りを入れれば、うつむいている理由を相手は理解してくれます。この一言で、全く印象が変わるのです。

 これは、オンライン面接をする方や、初めてオンラインセールスをする方に、私が必ずお伝えしているポイントです。