【ドニプロ(ウクライナ)】ロシアの看守は当初、収容所に新しく入ってきたウクライナの捕虜たちを恐れていた。彼らは数や規模で圧倒するロシア軍を相手に、ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリを何カ月も死守してきた兵士たちだ。その多くはロシアが「残忍なネオナチ」とレッテルを貼るウクライナ国家親衛隊の傘下組織「アゾフ連隊」のメンバーだった。  元捕虜らによると、収容所では捕虜への暴行が始まり、看守らは捕虜の苦痛に満ちた叫び声をかき消すため、音楽を大音量で流していたという。  その捕虜収容所で先月下旬、爆発が発生し、50人以上の兵士が死亡。数十人が負傷した。