今年の株価急落を受け、個人投資家は最悪期を静かにやり過ごしていたが、ようやく株式市場に戻ってきた。だが、完全な復帰と考えるのは気が早い。個人投資家はここ2週間、株式とコールオプション(買う権利)の購入を加速させ、家庭用品小売りチェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンドや、米映画館運営大手AMCエンターテインメント・ホールディングスといった「ミーム(はやりネタ)株」の高騰に一役買っている。8月に入って両銘柄が記録した上昇率は少なくとも68%となり、ベッド・バス・アンド・ビヨンド株は1カ月の上昇率としては過去最高となる見通しだ。熱気を帯びるのはミーム株にとどまらない。今月これまでの小口トレーダーによるコールオプションの購入は、4月以来の高水準に跳ね上がった。トップストンクスのデータによると、素人トレーダーが集うオンライン掲示板「レディット」上のフォーラム「ウォールストリートベッツ」でも、最近コメントが急増している。
ミーム株投資家、市場に戻るも熱狂なし
2020~21年の投機熱をほうふつとさせるが、同じではない
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