不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
ひどい仕打ちを忘れてはいけない
誰かにひどいことをされた…なんてことがあったとき、すぐには対処できないとしても、そのことを忘れてはいけません。
時間が経つとともに、嫌なことや辛いことっていうのは、忘れやすい傾向にあります。もちろん、自分の心の平穏をとり戻したいのなら、それでいいんです。
しかし、その相手との関係性が今後も続き、覚えておかないと、また同じような目にあいかねない場合、忘れないようにすべきなんです。記録に残しておいてもいいと思うんですよ。
記憶は時間とともに風化する
記憶というのは、時とともに風化していくんですね。ひどいことをされた時も同じです。まあ、多くの場合、それでいいんですけど、こちらに再度被害を及ぼしてくるような相手なら、忘れずに警戒しておく必要があるんです。
時間の経過とともに忘れないように、「この人にはこんなことされたな」っていうことを、覚えておく必要があります。
再びつらい目にあわないように
職場が一緒だったりして、ひどいことをされた後も関係性を断つことができないと、相手がなんとなく優しく見えたりすることもあるものです。
なんか以前とは態度が変わったように思えますが、ほんとは信用できない。それなのに、新たに相手のほうからアプローチをしてくることがあるんです。
そういう時に「この人、そういえばあんなことあったよね」と、しっかり覚えておけば、きちんと警戒して対応することができるので、また同じことを繰り返さずにすむんですよね。
相手との関係性が消えたら忘れていい
もちろん、相手との関係性がもう消えてしまって、過去に流したほうがいい場合は、嫌なことはさっさと忘れちゃっていいんです。
ただし、またどこかで接触してくる可能性がある人の場合は、「この人、これだけのことをやったんだよね」っていうのは、ちゃんと覚えとかないと、意外と忘れてしまうんです。
忘れてしまったことによって、また同じようなこと頼まれたときに引き受けてしまって、その結果、ひどい目にあうなんてことも考えられます。
自分の身を守る手段
なので、「相手のやったことを忘れない」って、すごく大事なんです。
こういうふうにお話すると、なんだか「ねちっこい」と感じたかもしれませんが、自分の身を守る手段の1つとして大切なことですから、これを機会に意識してみてください。
※『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。