欧米や日本の経済活動が収縮していることが、8月の最新データで鮮明になった。物価上昇で消費者需要がしぼみ、ウクライナの戦争でサプライチェーン(供給網)の混乱が続く中、世界の経済成長が急速に鈍化している様子が浮き彫りになっている。米国では8月の企業活動が大きく落ち込んだ。サービス業がけん引する形で幅広い分野で縮小し、製造業も鈍化した。高インフレや原料不足、輸送遅延、金利上昇などが企業活動の重荷になったことがS&Pグローバルの調査で示された。S&Pグローバルが発表した8月の米総合購買担当者指数(PMI)速報値は45.0と、7月の47.7から低下した。低下は2カ月連続で、新型コロナウイルス流行初期の2020年5月以来の低水準となった。この指数は50を下回ると活動の縮小、上回ると拡大を示す。
世界経済に広がる警戒感、成長の落ち込み鮮明に
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