「お箸を正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本だが、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。その中から「断るときはこう言おう」という項目を取り上げる。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)

「シール交換でモメない子ども」の親がまず教えている、たった1つのルールPhoto: Adobe Stock

「断れなかった」苦い思い出

「本当は交換したくなかったのに……。」

会社の先輩の小学2年生の娘さんが、そう言いながら家に帰ってきたという。
小学生の間で流行している「シール交換」でトラブルが起きたのだ。
本当は手放したくないシールだったのに、断れずに交換してしまったという。

この話を聞いて、自分の「たまごっち」のカードでの苦い出来事を思い出した。
幼稚園から帰ると、友達同士でカードの見せ合いっこをよくしていた。

私はあるレアカードをもっていたのだが、それを見た友達のSちゃんにこう言われた。

「そのレアカードと、これ交換してよ!」

私は、本当は嫌だったのに断れず、なくなく交換してしまった。

そして家に帰り、母の膝の上で、「本当は嫌だったのに、交換してしまった」と大泣きした。
今でもその時のことをよく覚えているので、相当悔しかったのだろう。

断るときはこう言おう

そんな幼稚園の頃の自分に教えてあげたいことがある。
それは、「嫌なことははっきり断らなければいけない」ということだ。

小学校入学前後から知っておきたいルールや習慣を93個紹介している本まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「ことわるときは こう いおう」という項目がある。

「シール交換でモメない子ども」の親がまず教えている、たった1つのルール『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』(p117)より引用
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・「ごめんね。 むずかしいかもしれない。」
・「だいじに している おもちゃだから かせないんだ。」
・「ともだちに おかねは かせないよ。」
・「やくそくが あるから また こんど あそぼう。」

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』(p.117)より引用

自分が嫌なことは、言葉にしないと伝わらない。
それは、シール交換だけの話ではない。

友達との関係でも、学校生活でも、そして大人になってからの人間関係でも、「嫌なことを断る力」はとても大切になる。

だが、子どもは最初からそれができるわけではない。
多くの子どもは、嫌われたくない気持ちから、つい我慢してしまう。

だからこそ、
「いやなときは、いやと言っていい」
「ことわることは、わるいことじゃない」

ということを親が先に教えてあげたい。

シール交換は、ただの遊びのように見える。だがそこには、「自分と他者で折り合いをつける練習」が詰まっている。

幼いころにその感覚を身につけておくことが、のちの人間関係のトラブルを、ぐっと減らしてくれるはずだ。