中国の人民元が対ドルで2年ぶりの安値に沈んだ。中国人民銀行(中央銀行)は経済減速と住宅市場の低迷を受けて下支えに乗り出しており、元は今後も一段安となる公算が大きい。ファクトセットによると、人民元はオンショア市場で23日、1ドル=約6.86元と、2020年8月以来の安値をつけた。オフショア市場では6.88元を上抜けてドル高・元安が進み、年初来の下落率は8%余りに達した。足元の元安は、ドルの独歩高が続いていることが一因だが、中国経済の減速を示す指標が相次いでいることも売り材料となっている。7月の製造業、投資、個人消費、若者の雇用に関するデータは、いずれも景気が全般的に弱含んでいることを示した。
人民元の先安観強まる 中国経済に陰り
今年1ドル=7元まで下落するとの声も
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