開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。

渋渋、渋幕、三田国際、広尾学園…「中学受験の人気校」が保護者から支持される根本理由Photo: Adobe Stock
Q. 最近注目されている学校があれば教えてください。

 保護者からの関心が高まっているという点では、「共学の進学校」が注目されています。

 ひと昔前のいわゆる中学受験では、男子校・女子校に入れたい保護者が多かったのですが、今は、教育内容そのもので学校を選んでいる人が多いです。

 具体的には、渋谷教育学園渋谷、渋谷教育学園幕張、三田国際、開智日本橋、広尾学園、広尾学園小石川などの学校が注目を集めています。

 いわゆる共学の進学校、男女共学の大学がついていない進学校に勢いがありますね。

 新しい価値観の教育を学ばせたい、自分たちの受けてきた教育ではないものを受けさせたいというニーズが高まっているので、これら共学の進学校はともかく新しい取り組みに挑戦する印象があります。

 とはいえ、ひと昔前に人気があった学校の人気が落ちてるというわけではありません。男子校も女子校も一定の人気はありますが、それでも最近の共学の進学校の人気には正直驚いています。

 この原因の1つには、「自分たちが受けてきた教育が正しいものではなかった」という認識が親世代に広くあるからだと感じます。

 自分たちと同じような教育を子どもたちに味あわせたいか、受け継がせたいかというと、「違うよな」と思っている人が多いんだと思います。

 今、英語教育への熱が非常に高くなっていますが、これも「自分たちが受けてきた英語教育」への疑問が根っこにあるからでしょう。一流大学を出ているような人でも、日本には英語が話せない人が本当に多いですからね。

 また、教育熱自体が高まっていて、今の親は情報収集をしっかりしますから、そうすると新しい教育の方にどうしても関心が行きやすくなるということはあるでしょう。

 このトレンドは今後も続くだろうと私は見ています。