そうしたときネイティブは、「私を驚かせたわね」と発想するのです。

 You scared me. 「ああ、びっくりした」

 たとえば、 Cindy! You scared me! You should knock first. 「シンディったら! びっくりしたじゃない!ノックぐらいしてよ」とか、 You scared me to death! I almost hit you with this baseball bat! 「死ぬほど、びっくりしたわ! もうちょっとでバットで殴りつけるところだったのよ」といった感じで使います。

 ちなみに“「LINEする」は英語でどのように言ったらいいのでしょうか?”といった質問を受けたこともあります。日本人に大人気の「LINE」ですが、こんな表現をします。

 I’ll LINE you later. 「あとでLINE するよ」

 ネイティブはこのように動詞化して用いています。文字で表記するときは、ロゴのように大文字にするのが一般的です。今度ぜひ使ってみてくださいね。

カタカナ英語の混同には要注意!
ピックアップは

 続いて、日本でおなじみの「ピックアップする」という表現。日本語の「ピックアップする」の使われ方を見ていると、話題や人間を「選んで取りあげる/選びだす」という意味で用いています。そうした場合、英語では pick up ではなくて、pick out を使います。この混同がひじょうに多いので注意してください。

Pick out anything you like. 「好きなものをピックアップしてください」

 では、英語の pick up はというと「手にとる/拾いあげる/身につける」というのがコアイメージとなります。※「コアイメージ」とはその単語の中心的意味合いのこと

(1)pick up a beer mug. 「ビールのジョッキを手にとる」
(2)pick up a heavy box. 「重たい箱を持ちあげる」
(3)pick up a crying baby. 「泣いている赤ちゃんを抱きあげる」
(4)pick up my kid at school. 「学校へ子どもを迎えに行く」
(5)pick up a Nagoya accent. 「名古屋弁を身につける」
(6)pick up the habit of smoking. 「タバコを吸う癖がつく」

「拾いあげる→抱える→身につける」というコアイメージをもってこのイディオムをとらえれば、きっとうまく使いこなせるようになるでしょう。