古来から日本で食材として親しまれてきたキノコ。低カロリー・低糖質の食材でダイエット食品としても人気だが、運動を好む人にもキノコは適している。キノコには筋肉量アップを助ける効果があるからだ。書籍『医者が教える食事術 最強の教科書』(牧田善二著、ダイヤモンド社)を参考に、キノコの持つ栄養や健康効果、筋肉量アップとの関連性を解説する。(文/フリーライター 鈴木 舞)
実はよく知られていない
キノコが持つ栄養と健康効果
林野庁HP「きのこのはなし」によると、日本に存在しているキノコは実に4000~5000種類にのぼるという。食用キノコは約100種類ほどで、人工栽培されているのはわずか20種類ほど。人体に有害とされる、いわゆる毒キノコは200種類以上にのぼる。その他数千のキノコについては、食用キノコなのか毒キノコなのか不明だという。キノコの世界は奥深く、人間にとって未知の領域なのだ。
そんなキノコには食物繊維やビタミンB類、ビタミンD2、ミネラル、たんぱく質、脂質などの栄養素が含まれている。栄養素が豊富でありながら、低カロリーで糖質の含有量も低い。
「海藻やキノコ類には食物繊維がたっぷりなのが嬉しいところです。食物繊維は便秘を防ぎ、近年、激増している大腸がんの予防にも寄与してくれますし、塩分や食品添加物などを体外に排出する役割を担ってくれます。さらには、腸内細菌のバランスも整えてくれます」(『医者が教える食事術 最強の教科書』より)